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▼MRA(道徳再武装)と羽田・鳩山

http://www.mra.org.uk/

●MRAとは何か?

 さし当たり、次のことを考えてください。

  • 道徳的な次元は、政治と国際問題における本質的な要素である。
  • “貪欲はいいことである”という考えから離れて、私たちの生活は、愛と奉仕によって動機づけられる。
  • 一般的な見解とは逆に、個人と公共の道徳は切り離せない。
  • 多くの人が神と呼ぶ創造主は、それぞれの個人に対して目的を持っている。

     様々な背景と文化を持つ人々は、このようなコンセプトの周辺に結合できる。しかし、理論は、個人やコミュニティや国を分断している憎しみや恐怖や貪欲に回答を与えるには不十分である。生き方について反省する時のみ、良き熱望が実行可能となる。

     道徳再武装(MRA)は、生き方を呼びかける。その到達目標は、神の神霊感応(インスピレーション)を求める、広範囲な信念と信仰を持つ人々によって進展するグローバルなトランスフォームである。変化の創始者として、彼らは、彼ら自身の生活の中で始まっている新しい動機と、社会のあらゆるレベルの関係のために活動する。世界規模での現在の到達目標には、以下が含まれる。

  • 特に文化と文明が出会う場所における、復讐のサイクルを破壊するために、歴史の傷を癒す。
  • 利己的な利得と汚職に挑戦するために、民主主義の道徳的精神的次元を強化する。
  • 非難と利己主義の風潮に、いたわりと個人責任の文化で対抗することにより、家庭生活と個人を促進する。
  • 仕事を作り、経済上と環境上の不均衡を修正するために、ビジネス・産業・職業における倫理的なコミットメントを育てる。
  • 人種的・共同体的差別の原因に取り組むことによって、諸都市におけるコミュニティ同志の関係と抱負を再建する。
  • 別の文化と信仰を持つ人々の間に、和解と正義と平和のための活動に対する共有されたコミットメントを土台とするネットワークを作り出す。


    ●MRAはどのように活動しているか

     主要な問題の周辺に、お互いに信頼し合っている人々の非公式な同盟ができて、行動に移る。処理しにくい問題への答えが、彼らのコミュニティと世界の需要を満たすに十分な個人的なケアとして現れ始め、彼らの信仰と、共通の核心的な価値を適用する。

     これは、それをやりたいと希望する人には誰にでも開かれている。“内なる神の声”――人の心を啓発する神の霊――と良心に聞いて、答えるという決定が基本的である。宗教的信仰のある人は、その人自身の伝統で、その根を深めるように励まされる。

     各人は、個人の解放と、社会の道徳的精神的新生へのガイドとして、絶対的な道徳的規範――特に、愛・真実・純潔・無私――を受け入れるように励まされる。

     正式な組織は最小限に保たれる。国家レベルと国際レベルでの広範囲な協議を通して、調整がなされる。リーダーシップは、あらゆるバックグラウンドの人々に開かれている。


    ●MRAの歴史

     MRAは1938年、ヨーロッパがヒトラーと戦うために、再軍備の準備をしている時に創設された。MRAのアメリカ人創設者であるフランク・バックマンは、紛争の根本原因に取り組み、“憎しみのない、恐怖のない、貪欲のない世界”を目指して活動するために、世界的規模での“道徳的・精神的再武装”を呼びかけた。彼の計画は、「道徳再武装」として知られるようになった。それ以来、人々はあらゆる大陸でこの活動に従事してきた。1946年、調停のための国際センターが、スイスのコー村に開かれ、そこで、会議が毎年7月と8月の間開催されている。

     MRAの物語は、レックス・ディリーの著作『道徳再武装発見』によく述べられている。その章のいくつかをここに再現しよう。

  • 導入と目次
  • いかにしてそのすべてが始まったか
  • ペンシルヴェニア州立大学――“実験室”
  • オックスフォードでリーダーシップを高める
  • ヨーロッパを嵐になりそうな雲行きに駆り立てる
  • ハリウッドの円形劇場に3万人の人出
  • ドイツ人はどこに?――コー開かれる

     もしあなたがMRAについての詳細に興味があれば、さらなる読書のためのブックリストか、グローブナー・ブックスの出版物を参照してください。


    ●1997年8月19日「国家間の過去を癒す」
     (スイス コー新聞発表)

     著名な二人の日本人政治家、退職したドイツ人大使、ロシア人の教授が、今日の「国家間の過去を癒す」という、率直なやりとりのシリーズの寄稿者である。彼らは、スイスのコーの「道徳再武装」の国際会議で語っている。

     日本の元首相・衆議院議員羽田孜は、日本と中国の関係改善の重要性について語った。彼は、次のように言った。
    「あらゆる個人と国家は間違いを犯し、悪をなしてきた。我々は、謝る謙虚さを持たなければならない。」
     しかし、「我々の子供たちに歴史を教え続ける」ことも重要である。
    「それをないがしろにしたら、我々は間違った行為を繰り返すだろう。」

     彼は、他の国と協力してアジアの歴史を書くことに対する支援についての日本政府の気乗りのなさに対して遺憾の意を述べた。
    「もし我々が、過去に我々がなしてきたことについて話し合うことができれば、我々は平和な21世紀を築くことができるだろう。」
    と、彼は述べた。

     自由民主党の広島の国会議員であり、元防衛庁長官・元法務大臣の谷川和穂は、第二次世界大戦終結時の広島と長崎の爆撃による彼の家族の苦しみについて、感動的に話した。彼は、浜井市長が1950年にコーのMRAセンターを訪れた後、広島に建てた爆弾の犠牲の記念碑について言及した。“ものすごい苦しみ”を文章化しているのと同様に、記念碑には、“安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから”と書いた銘板がある。谷川氏は、広島市には多大な憎しみが存在していると語った。しかし、数年前に広島市は、日本人が犠牲者であったのと同様に、侵略者であったことを示す文書と写真を公開し始めていた。
    「私たちは、“私は正しくあなたは間違っている”と言い続けてはならない。」
    と、彼は結論づけた。

     MRAのアメリカ代表であるリチャード・ラフィンは、
    「私たちが合衆国において、何が間違ったかを詳細に認め、“私たちは二度と同じ間違いを犯さない”と言う国民全体の方法を見い出していないことについて、私は恥ずかしく思う。」
    と返答した。ワシントンのスミソニアン博物館が計画した爆撃についての展示会が、“政治的な正しさと政治的圧力”の理由で取りやめになった。しかし、かつて2年間国防総省で働いていたラフィン氏は、第二次世界大戦中に不当に拘禁されていた日系アメリカ人に対してなされた賠償金と、公式の謝罪に誇りを持っていた。

     ドイツの在日外交官・在ノルウェー大使だったヘルムート・ヴェーグナーは、羽田氏の言葉は“深い感銘を残した”と語った。
    「我々ドイツ人は、戦争中に起こったことについて、折り合いをつけなければならない。」
     冷戦の終了は、ドイツとロシアとの関係にターニング・ポイントを印した。
    「我々は、第二次世界大戦中のロシア人の苦しみに対して、遺憾の意と非常な悲しみを表明する。」 と、ヴェーグナーは続けた。
     起こったことに対して誰が責任があるのか問うポイントがなかったし、もっと重要なのは、戦争の影から歩み出ることであった。
    「私は、ロシア人とドイツ人が今話し合っていることが非常にうれしい。」

     ヴェーグナー氏は、ドイツの政治家たちに対して、軍縮によって蓄えたお金が、平和を作り出すことに使われるべきだという約束がなされたことを忘れないように求めることによって、締めくくった。

     最後に、モスクワの聖ヨハネ福音伝道者カレッジの教授アンドレイ・ズボフが、ドイツは、たとえロシアを侵略していたとしても、第二次世界大戦にロシアが巻き込まれたことの原因になったことについて、全面的に非難されるべきではないことをほのめかした。もしボルシェビキ革命が起こらず、スターリンがヨーロッパの分割についてヒトラーと議論していなかったら、多分戦争は起こらなかっただろう。
    「我々は、許さなければならない犠牲者であるのみならず、我々に起こったことの原因でもある。」
    と、彼は語った。
     彼は、東ヨーロッパを“解放”したというスターリンの主張に軽蔑を表明した。
    「私たちは、解放者ではなく、普通の陳腐な征服者だった。私たちは、全体主義のナチ体制を全体主義の共産主義に変えた。どちらがより良くて、どちらがより悪いか言うことはできない。私たちはこの過ちを償わなくてはならない。悲劇は、ほとんどのロシア人がこれを認めていないということである。」
     この観点で見れば、東ヨーロッパの国々がNATOに加わったのは理解できる。彼は続けた。
    「もし私たちがこれを認識しないなら、私たちの子供たちは、それ以上の恐怖に直面するだろう。」
    と、彼は警告した。

     このミーティングは、8月20日まで続く「過去を癒し、未来を創る――正義と和解を目指す対話」の会議のセッション中に開かれた。


    ●1997年8月17日「友愛の精神に基づいた政治の新しい道」
     (スイス コー新聞発表)

     本日、日本の政党のある指導者が、“地域共同体を建設する”ためには、日本は第二次世界大戦以来残されてきた“多くの問題”を解決しなくてはならないと語った。

     日本の民主党の創始者・鳩山由紀夫氏は、
    「私は、相互安全保障の基礎として、日本が他国ともっと信頼のある協力的な関係を建設することを望む。」
    と語った。彼は、スイスのコーで8月20日まで開かれている「過去を癒し、未来を創る――正義と和解を目指す対話」に関する国際道徳再武装会議で演説をした。
     鳩山氏は、「日本は韓国や中国のような国と行動を共にする長い道を歩んできた。」と言った。彼は続けた。
    「不幸にして、日本は自尊心の感覚を失ってしまったので、何十年もこれらの国に対して率直に謝ることができないのである。」
     このために、彼は11月に中国と、1月に韓国に個人的に謝りに行って来たのである。

     鳩山氏は、“官僚・実業家・政治家間の談合の政治”を終わらせるために、昨年の9月に日本の民主党を設立したと語った。彼は“友愛の精神に基づいた新しい政治の仕方”を始めることを目指した。民主党は、昨年の総選挙で52議席を獲得した。

    「日本は、環境問題や人権問題のような、持ち上がっているグローバルな問題に対処する能力を失っている。」
    と、鳩山氏は続けた。
    「日本はパンのみによって生きることはできないので、日本人は友愛の精神で国家の船の舵を取らなければならない。」
    と、彼は主張した。そうすれば、日本人は行動の独立と“共生”を達成するだろう。

     鳩山氏は、「友愛は“自然への感謝”を持って生きることを含む」と語った。
    「生命の尊さと、その一部としての人間の生命の尊さが和解の基礎だ」
    と言った。彼は日本が、グローバルな環境がより高い優先事項であることを呼びかけることに関して、アジア地域を引っ張っていくことを希望した。
    「もし21世紀がアジアの世紀になろうとしているのなら、エネルギーと環境を大切にする努力をもっとたくさんしなければ、アジアはグローバルな環境に関して、さんざんな結果を招いて莫大な量のエネルギーを使うだろう。」
     偽善の非難を避けるためには、日本はまず、より多くのエネルギー節約と、自国でのリサイクルを促進しなくてはならない。これは、12月に京都で開かれた気候変動に関する国連会議での、日本の目標についての声明も含むべきである。
     時間内に彼は付け加えた。
    「ヨーロッパ連合の最初の制度が、石炭と鉄に関して設立されたように、環境は、21世紀における、もっと緊密なアジア・太平洋連合の基礎になるかもしれない。」


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